パソコンを使用した仕事は、人間の身体の使い方にとって非人間的なものです。そのため、一部の人々はバランスボールに座ったり立った状態でパソコン作業を行っています。
私も自作のスタンディングデスクを導入し、立位でパソコン作業や事務作業を行っています。最初は腰が痛くなることもありましたが、専門的な知識を活かして自己改善し、腰の問題は完全に解消しました。
肩こりに関しても、座ってパソコン作業を行う場合と比べてほとんど感じなくなりました。スタンディングデスクは本当に素晴らしい効果があります。ただし、導入時には数時間立ちっぱなしで作業する必要があり、それはなかなか大変なことだと思います。
ハイブリッドなアプローチとして、座って疲れたら立ち、またはバランスボールに座るなど、ポジションを変えることが一番楽ですね。ただし、住宅環境やオフィスのスペースの制約により、実現が難しいケースがほとんどだと思います。現実はなかなか大変ですね。
今回の患者さんの場合、筋膜が過収縮しており、伸ばさないと筋肉の機能が正常にならない状態でした。筋膜には痛みのセンサーが存在するため、伸ばす際には非常に痛みを伴います。なお、肉の部分には痛みのセンサーは存在しません。
患者さんとの腕の力比べでは、当初はほとんど力が出なかったのですが、筋膜を伸ばすと力が綺麗に発揮できるようになりました。力が出ると疲れにくくなることを実感されたようです。
もちろん、身体には筋膜だけが問題となっている状態はありません。他の組織や関節もそれぞれ疲弊しており、機能不全が存在します。しかし、ほぼ改善することができ、患者さんは肩の軽さだけでなく、心の軽さを喜んでいました。
心と筋肉の関係については非常に単純なものですが、この症例については別の機会に詳しく説明します。患者さんには体感してもらい、納得してもらっています。