つらい腰痛に悩まされ、病院や薬局でコルセットを購入した経験はありませんか? ガッチリと腰を固定してくれる安心感がある一方で、 「本当に効果があるのかな?」 「着けていると、筋肉が衰えるって本当?」 といった、様々な疑問や不安がつきまといますよね。
この記事では、そうしたコルセットに関する長年の疑問に、科学的な研究論文と、身体の機能を知り尽くしたWHO基準カイロプラクティックの両方の視点から、分かりやすくお答えします。

研究論文が教える「コルセットの3つの事実」
事実①:筋肉は、本当に衰える? 「コルセットを着け続けると、腹筋や背筋が衰える」という説は、有名です。これは、ある程度は事実で、動きが制限されることで筋肉の活動が低下することは研究で示されています。 しかし、日本の研究では**「6ヶ月程度の使用では、筋力の低下は観察されなかった」**という報告もあり、「すぐに筋力がなくなる」と過度に恐れる必要はなさそうです。
事実②:痛みは、本当に楽になる? これが最も重要な点ですが、複数の研究結果を総合すると、「着けていると楽になった気がする」という主観的な改善は見られるものの、客観的な身体機能の改善(例:動きの角度)には、**「着けても着けなくても、有意な差はなかった」**という報告が多く、科学的な有効性は、残念ながらほとんど証明されていません。
事実③:結論として、どうなの? 科学的根拠に基づく医療(EBM)の世界では、「腰痛に対するコルセットの有効性は、根拠が乏しい」というのが、ほぼ一致した見解です。長期使用は筋力低下のリスクも考慮すべき、とされています。
カイロプラクティックから見た「コルセットの隠れたリスク」
私たちは、科学的な有効性とは別に、もっと大きな「隠れたリスク」があると考えています。 コルセットは腰を固め、背骨の関節の動きを強制的に制限します。すると、
- 関節本来の動きが失われ、身体がさらに硬くなる
- 背骨から出る神経の流れが悪くなり、内臓や筋肉の働きに悪影響を及ぼす
- 周りの筋肉がうまく使えなくなり、椎間板への負担が増える
といった、根本改善を妨げる要因を生み出してしまうのです。
専門家が教える、コルセットの「最高の使い方」
では、コルセットは全く無意味なのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。 私たちが考える、コルセットの最も賢く、効果的な使い方。それは、
「ぎっくり腰のような急性腰痛の際に、これ以上悪化させないための“お守り”として、専門家の施術を受けるまでの『ごく短期間だけ』使用する」
というものです。
私たちは、急性腰-痛の根本原因である関節の機能不全を、その場で改善させます。そのため、施術後のコルセット着用は、基本的に必要ありません。
松山市で、つらい腰痛にお悩みの方、コルセットとの付き合い方が分からない方へ。 一日も早く、不自由なコルセットから解放され、ご自身の筋肉と関節で、しなやかに動ける毎日を取り戻しませんか?
<参考文献>
- Lantz SA , Schultz AB(1986) Lumbar spine orthosis wearing. II. Effect on trunk muscle myoelectric activity. -Spine
- Lantz SA , Schultz AB(1986) Lumbar spine orthosis wearing. I. Restriction of gross body motions. -Spine
- NAOTO SATO, MIHO SEKIGUCHI, SHINICHI KIKUCHI, HIROAKI SHISHIDO, KATSUHIKO SATO, SHINICHI KONNO(2012) 慢性腰痛を呈した長期矯正矯正術の効果 福島医科学術誌
- Million R、et al(1981)Evaluation of lowback pain and assessment of lumbar corsets with and without back supports -40 ANN RHEUM DIS
- Cheryl R.Reddell Jerome J.Congleton R.Dale Huchingson John F.Montgomery(1992) An evaluation of a weightlifting belt and back injury prevention training class for airline baggage handlers -Applied Ergonomics
- Eisinger, Dina; Kumar, Rajeswari; Woodrow, Randi EFFECT OF LUMBAR ORTHOTICS ON TRUNK MUSCLE STRENGTH -American Journal of Physical Medicine & Rehabilitation