頭痛を抱えた場合、一般的には病院での問診により緊張性頭痛と診断され、薬物療法が行われます。しかし、カイロプラクティックでは背骨から神経系へアプローチすることにより、効果を示すことが知られています。
頭痛は機能性頭痛と症候性頭痛に分類されます。症候性頭痛は重大な疾患を伴い、頻度も極めて少ないため鑑別が重要です。しかし、ほとんどの頭痛患者は機能性頭痛であり、緊張性頭痛や片頭痛、群発性頭痛などが含まれます。
中でも緊張性頭痛は最も一般的で頻度も高いとされています。社会的・経済的にも悪影響を及ぼす緊張性頭痛ですが、研究が進んでいない疾患でもあります。そのため、発生機序には不明な点が多く、肩こりや疲労、過緊張、頸椎のクレーンネック(ストレートネック)により、頭頚部の筋緊張が高まり頭痛が引き起こされると考えられています。現在、投薬による対症療法が主流となっていますが、緊張性頭痛はカイロプラクティック施術においてもっとも多くの患者さんが来院する症状です。年齢層は中高年が多いですが、最近では小学生にも見られるようになりました。また、男性や女性、性別に関係なく発症します。頭痛の頻度は人によって異なり、月に数回から毎日まで起こることがあります。頭痛の発生と持続は突然始まり、長引くことがあります。頭痛の部位は頭部から首筋にかけてであり、頭全体を巻き込むような両側性の痛みがあります。圧迫感、緊迫感、頭重感などの痛み方が一般的です。
過去の研究結果によれば、カイロプラクティックにおいて頸部の機能不全がある場合、大半は後頭骨に起こると報告されています。実際、頭痛の90%は上部頸椎機能障害と関連しているとされています。
しかしながら、私が学生クリニックで頭痛患者さんを診察していた時には、通常のカイロプラクティック全身治療でも改善するケースが多かったため、上記の研究結果には懐疑的でした。
もちろん、頭痛に上部頸椎の機能不全が関与している場合、その治療により頭痛が改善されます。しかし、私の経験的な感覚からは、全体的かつ総合的なアプローチがより良い結果をもたらすのではないかと思われました。頭痛に対してカイロプラクティック治療は非常に効果的であり、学生時代にはまだ初心者だった私でも、頭痛患者さんを治療した結果、頭痛の治癒率が高く、患者さんに喜ばれました。正しい脊髄神経の流れを取り戻すために、伝統的なカイロプラクティック治療を行うだけで頭痛が不思議と改善されることに、私は驚きを感じました。
過去の症例に基づくと、カイロプラクティックは自律神経の調整や脳への適切な身体情報の伝達により、頭痛の軽減や改善に効果があります。他の代替医療を調査しても、カイロプラクティック施術ほど末梢から中枢神経へ効果的に働くものはありません。したがって、実際には頭痛に最適な治療法と言えるでしょう。
さらに、認知行動療法やストレッチ、ラジオ体操などの身体運動、そして軽いジョギングや自重トレーニングなどを行い、全体的な身体の調子を回復させることで生活の質を向上させることも重要です。私たちはこのような指導も提供しています。
今回の患者さんは精神的なストレスが多かったため、認知行動療法も取り入れ、頭痛の再発率をほとんどなくすことができました。頭と目の重さなどの自覚症状もなくなり、良い結果が得られました。
頭痛でお悩みの方々にはぜひ私たちの施術を受けていただきたいと思います。