椎間板ヘルニアと腰痛の関係性

腰痛がひどくなって少し足が痺れてきた場合、「椎間板ヘルニアになったかも」と不安に思うかもしれません。そういった症状の段階では、心配する必要はまだありません。なぜ、”まだ”心配する必要はないのか、また、身体の内部でどういった事が起こってるのか研究論文を参照して簡単にみていきましょう。

椎間板と腰の骨(腰椎)について

椎間板について

腰の背骨は5個あります。その間に椎間板というクッションが挟まってます。バームクーヘン状に線維が巻かれて中心に髄核という丸い球があります。髄核は水分を吸収して大きくなったり小さくなったりします。朝と夜を比べると重力の影響をうけて水分が外にでて薄くなりその影響で2㎝身長が縮むくらいになります。この水分に関する性質は年を取るとともに衰えていきます。その為、身体の柔軟性自体も衰えていきます。身体の動きによって椎間板に負荷がかかると、内圧が高まり髄核を囲ってる線維が伸長されます。その圧力が大きいと髄核が外にでて椎間板ヘルニアになります。

腰の骨(腰椎)について

腰の骨については、分かりやすく図でみていきましょう。

この様に腰の背骨を横から見てます。左(前)右(後ろ)です。脊髄がみえるように真ん中で切った状態です。黄色い所は馬尾といって馬のしっぽの様(そうめん様)になってます。

この様に腰の骨の間に椎間板があります。

腰の骨、一つをみると、左(前)右(後ろ)です。この様になってます。真ん中で剪断してます。後ろに関節があり、椎間板がヘルニアになり薄くなると後ろの関節に負担がいき「変形性関節症」になることもあります。

腰の骨の立体図です。手前が後ろ側です。この様になってます。

椎間板ヘルニアと腰痛の関係について

椎間板変性と腰痛に関する研究論文について

椎間板変性がないヘルニアはありえません。より椎間板に負荷がかかるとヘルニアになる可能性があります。その事を踏まえて、2000年の研究論文において、腰椎の椎間板変性と腰痛の関連性をMRI(画像検査)で調べた研究があります。

多様な仕事をしている40-45歳の男性164人を対象にして調べたところ、腰痛と椎間板変性の関係性はあると報告されてます。

Luoma, Katariina, MD; Riihimäki, Hilkka, DMedSc, MSc; Luukkonen, Ritva, PhD; Raininko, Raili, MD, DMedSc; Viikari-Juntura, Eira, MD, DMedSc; Lamminen, Antti, MD, DMedSc(2000)Low Back Pain in Relation to Lumbar Disc Degeneration​– Spine

腰に負担がかかると椎間板に負担がかかるので当然の結果です。

椎間板ヘルニアの最近の研究論文では

2018年の研究論文では、

椎間板ヘルニアの自然縮小と症状の改善との相関関係についてMRIで記録されてます。

Sheng Gao, MD; Xiaopeng Geng, PhD; Qingmin Fang, MD(2018) Spontaneous Disappearance of Large Lumbar Disk Herniation -JAMA Neurol

この様な報告は多く、椎間板ヘルニアが自然に縮小、もしくは消滅は現在では周知の事実となってます。そのため、日本の整形外科も保存療法(非手術療法)を選択することが多くなってます。

結論

腰痛になって少し足が痺れてきた状態では、WHO基準カイロプラクティック施術によって腰部(椎間板)に負担がいかないようにする事が必要です。神経筋骨格機能不全を改善して、姿勢や動きの負担からこれ以上症状が大きくならない様に、また、症状改善することをおすすめします。そういった施術や指導はWHO基準カイロプラクティックのもっとも得意とする分野です。

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