骨盤矯正をされているセラピストさんが、仙腸関節から恥骨まで痛みが出ると来院されました。
いつも通り、痛みが出る動きをしてもらいながら、検査を行い原因を特定しました。その後、施術を行い、再度痛みが出る動きをしていただいたところ、痛みが消えていました。
仙腸関節は、骨盤の後ろにある関節です。あまりに強靭な靭帯で固定されているため、可動性はあまりないとされています。しかし、カイロプラクターは、仙腸関節からの痛みを重要視しています。
1905年には、腰痛は仙腸関節から起こる可能性についての論文が発表されました。(*1)しかし、仙腸関節が可動性がほとんどないと考えられていたため、1934年に椎間板ヘルニアについての論文(*2)が発表されると、仙腸関節は症状の原因としてほとんど考えられなくなりました。
現代でも、整形外科を受診した後に当院に来院される方のほとんどは、医師から仙腸関節のことは言われていません。
しかし、筋骨格機能不全の問題の場合は、器質的なことは症状にほとんど関係ありません。そのため、仙腸関節が可動性があるかどうかは、あまり重要ではありません。
仙腸関節の痛みでお悩みの方は、当院にご相談ください。
*1 Goldthwait JE, Osgood RB : A considerration of the pelvic articulations from an anatomical, pathological and clinical standpoint. Boston Med Surg J 152:593-601,1905
*2 Mixter WJ, Barr JS: Rupture of the intervertebral disc with invovement of the spinal canal. N Engl J Med 211: 210-215,1934
