
顎関節は、話したり、食べたりするときに使うので顎を動かすときに痛みなど症状があればとても困ります。
今回の方は、口を開けると右顎関節に痛みがあります。頭痛、上の歯の痛みもあります。精神的なストレスも多く、歯科に行きましたが噛み合わせの問題といわれました。歯の痛みについては、虫歯はありませんでした。
お話を聞いただけで典型的な症状とわかります。よくある事なので先に述べますが、歯の痛みは顎関節周りにある筋肉からの関連痛です。よく手や足が痺れるや痛いなどありますが、その症状と一緒の可能性です。実際、その筋肉、正確にいうとトリガーポイント(硬結)を圧迫すると上部の歯の痛いと感じてる部分が響いて痛く感じます。
この方の場合、顎関節の痛みが初めに起こり、ご自分で顎を色々動かし治そうとして周りの筋肉に負担をかけてしまい、炎症が大きくなり、その負担でトリガーポイント(硬結)ができた機序の可能性が大きいです。顎関節症がまず先にあるので機能不全を改善させないと歯の痛みは元に戻ってしまいます。
骨盤から背骨までの機能不全を取り除き、顎関節まわりの筋バランスを整えると頭痛、歯の痛みは消失しました。顎の痛みは減りましたがまだあります。筋骨格の機能不全は取り除いたので顎関節まわりの組織の炎症が残ってる可能性です。その痛みは簡単にいうと、こけて膝を擦りむいて痛いといってるのと同じ事なので、今この場では改善しません。症状の改善度合いを示しながら施術してたのですぐ納得され、次の日の施術で痛みは消失しました。
炎症は、組織の損傷で一般的には72時間、3日くらいで改善すると言われてます。そのあと筋肉の再教育の為に数回通って頂きました。